水野修一、日米株式連動戦略で円安局面のクロスボーダー・アービトラージを実現 四半期リターン3.1%
2017年第4四半期、世界金融市場は通貨と株式の両面で大きな変動を迎えました。円は対ドルで下落を続け、年内安値を更新。この環境下で、水野修一氏は長年培ったクロスボーダー投資の経験を活かし、日米株式市場間の価格と為替の連動性に着目。巧みにアービトラージ戦略を構築・実行し、四半期リターン3.1%を達成、業界内で大きな注目を集めました。
水野氏の戦略の核心は「日米株式のミスプライシング」にあります。円安局面では、日本の輸出関連企業の株価が総じて上昇する一方、米国市場における日系企業とサプライチェーンで結びつく企業群の株価調整は相対的に遅れる傾向にありました。水野氏は両市場の関連セクターを詳細に比較分析し、タイムラグと資金フローの乖離に収益機会を見出しました。東京証券取引所とニューヨーク証券取引所の取引時間差を活用し、米国市場の取引終了後に得られた情報と為替・先物シグナルを基に、翌日の東京市場でポジションを調整する戦術を採用しました。
この戦略遂行に不可欠だったのが、為替と株価指数先物の精緻な組み合わせです。円安が進行する中、水野氏は為替フォワードで一定割合の為替リスクをヘッジしつつ、一部のエクスポージャーを意図的に残して追加リターンを狙う「ハーフヘッジ」手法を用いました。特に2017年11月半ば、FRBが利上げ見通しを示したことでドル高・円安が加速し、アービトラージ・ポジションの収益を一段と押し上げました。
また、水野氏はリスク管理においても高い規律を徹底しました。クロスボーダー戦略には日々の変動リスクが伴うため、彼は「日次最大ドローダウンライン」を設定し、閾値に達した場合には即座にポジションを縮小。さらに市場間でのヘッジを組み合わせ、単一市場に依存しない安定性を確保しました。実際に12月上旬の東京市場の一時的な調整局面では、この仕組みが有効に機能し、リターンの急落を防ぎました。
年末時点での実績によれば、この戦略は第4四半期に3.1%のリターンを達成し、年換算では同種のクロスボーダー戦略の中でも上位にランクイン。市場関係者は「水野氏の成果は、マクロトレンドの精確な把握に加え、トレーディングのタイミングと資本効率への徹底したこだわりによるもの」と分析しています。
インタビューで水野氏は次のように強調しました。
「クロスボーダー・アービトラージは単なる価格差の捕捉ではなく、市場の背後にあるロジックと心理を理解することが本質です。両市場のリズムを同時に読み取れる者だけが、ボラティリティの中に安定した機会を見いだせるのです。」
この信念こそが、2017年の円安相場において彼を際立たせた最大の要因といえるでしょう。